蛭～ヒル～というとどんなイメージですか？
・血を吸う
・気持ち悪い
・忌避すべき存在
だと思っていませんか？
私もずっとそう思ってきました。
そんな私がわざわざお金を払って
「ヒルを捕まえるイベント」に参加しました。
は？変態なの？
もしかしたらそう思われたかもしれません。
私もまさかヒルイベントに参加するだなんて
微塵も思っていませんでした。
ですが結果的にイベントに参加することで
私の人生の幅が広がったんです。
例えそれが “ヒル”だったとしても。
今日は
インドア派のアラフォーママが
人生初のヤマビルに挑んだ話
をお送りします。
ヤマビルとマジでkissする5秒前の真相とは！？
あなたも未知の扉を開けてみませんか？
安全な場所で
私の赤裸々実体験を味わいながら
疑似体験してみてください。
※こちらの記事は
2023年6月24日(土)に開催された
あがまちファンクラブイベント
ヤマビル蛭蛭ミーティングのレポートになります。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～ヒルを捕まえるイベントって何？
ヒルを捕まえるイベント
そんなこと言われても
そんなのイミフでしかありません。（よね？）
※イミフ＝意味不明
私がそのイベントに出会ったのは
昨年から一気にファンになった町がきっかけです。
新潟県東蒲原郡 阿賀町
新潟県一の高齢化率を誇り
森林率 93.8％
（あつもりならぬ”ほぼ森”！）
いわゆる山に囲まれた自然豊富な超ド田舎。
※これ、悪い意味で言っているんではなくて
これからの時代は
ド田舎の方が魅力的だと私は感じています。
それがきっかけで
『あがまちファンクラブ』に入会し
（登録無料です）
これまで
・ウサギ狩り
・エゴマ作り
・ジオツアー
・ホタル見
など様々なイベントに参加してきました。
このブログにもいくつか体験記を書いていますが
2023年はかなりのイベントに参加したことから
古川さんはアガマニアンですね～
と言われるほどになっています。
ですが
せっかくお声をかけていただいても
どうしても気が進まないイベントがあったんです。
それが
『ヤマビル蛭蛭ミーティング』
でした。
ヒルに会いに行くですって～～～
信じられない！
とはいえ実は
今年でなんと6回目となる蛭蛭ミーティング。
詳細はこちらです。
■ヤマビル蛭蛭ミーティング（2023年）
阿賀町観光協会イベントページ：https://www.aga-info.jp/event/230624a/
ついに6回目！恒例の蛭蛭ミーティング！
DNA分析用サンプリングをしながら
ナマで触れて生態を学び
学術的研究にご協力ください！
開催日時：2023年6月24日(土)・25日(日)
募集人員：20名（あがまちファンクラブ会員限定）
参加費：1,000円（体験料、資料代、イベント保険代）
※初日のみ、二日目のみ、宿泊無しのエントリーも可能
（参加費は同額）
■1日目 12:00～15:30
「持倉鉱山方面ヤマビルフィールド観察＆サンプリング」
集合場所：道の駅みかわ駐車場（トイレ側「将軍の厠」前）
MAP 阿賀町岩谷2865
■1日目宿泊者対象 17:00～19:00
スライド発表「過去の蛭蛭ミーティングの模様、わかってきた蛭のうんちく。」
宿泊場所：湯元館
Map 阿賀町五十沢1054
■2日目 9:30～12:00
「柳新田方面ヤマビルフィールド観察・サンプル捕獲会」
集合場所：清川高原保養センター第二駐車場
MAP 阿賀町京ノ瀬4851
まさかの2日間というビッグイベント！
☑ヒル好きな人
☑怖いもの見たさで興味ある人
☑ヒルの防除を学びたい人
☑新境地開拓したい人
向けのイベントだそうですが
ヤマビル
なぜそんなものに
わざわざ会いに行かなくてはならないんだと。
世の中にはこんなにも
ニッチな世界があるんだと驚きはしましたが
私には関係ないものだと思っていました。
そもそも私にとってヤマビルは未知の存在。
「山に行くとたくさんいるらしい」
これ、阿賀町に行くようになってから
初めて知りました。
ちなみに私は新潟生まれ新潟育ち。
はい、紛れもなく田舎もんです。
だけどインドア派。
山にはいかない平野タイプの田舎もんだったのです。
（そんなのあるんかい）
なので、小さい頃
”ヒル”は田んぼで見かけたことはあります。
（田んぼのヒルはヤマビルとは違うそうです）
ウニョウニョして気持ち悪いやつ！
私にはそう見えました。
しかもですよ、やつら
「血を吸う」というじゃないですか。
気持ち悪い見た目×血を吸う
なんて嫌われる要素しか感じませんよね
どうやって好きになれるんだと。
ヒルに会いに行くなんて
インドア人生を歩んできた私にとって
かなりの高い壁。
無理ゲーでした。
ですが、そんな私なのにヒルに会う選択を
することになったんです。
一体私にどんな心境の変化があったと思いますか？
その辺りを少し掘り下げてお話したいと思います。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～参加するきっかけは？
ヒルに対して悪いイメージしかなかった私。
他のあがまちファンクラブイベントに出たときに
ヒル先輩からお話は聞いていました。
※ヒル先輩＝既にヒルを克服している先人のことです
「ヒルって飼ったことありますけど
動きが結構かわいいんですよ」
「始めはキャーキャー言っていた人も
かわいいと言うほどまでになったんですよ」
「むしろ平気で血を吸わせるぐらいで」
「ヒルの吸った血を分析すると
どんな動物の血を吸ったか生態系が分かるんですよ」
「ちゃんとヒルの対処法も学べますよ」
ただ、色々お話を聞くものの
ヒルに抱いている気持ち悪さを
乗り越えるほどのものではありませんでした。
この時点ではヒルはただ怖い存在でした
ただ、後に分かったことですが
ヒルの話を何度か聞くことで
既にヒルに興味を持ち始めていたみたいです。
嫌よ嫌よもスキのうち？
「全く興味がない」より
「嫌い」でも”感情”があった方が
むしろ「興味がある」ということ。
「嫌い」は「好き」に変わりうる。
こんな話聞いたことありませんか？
ケンカばかりで嫌いだと思っていた
幼なじみとくっついちゃうみたいな？
（違うかしら？）
今までほとんど知りもしなかったし
興味すら持たなかったヒルという存在。
悪い方向ではありましたが
意識はするようになりました。
ちなみに私は
「全ての存在には必ず生まれた意味がある」
そう考えています。
（突然だな）
人は”個性”を発揮して生きることが幸せなんだ。
全ての人は必ず生まれた意味があって
必要ない人間なんていない。
個性があるって最高！
そんなことを普段考えているんですが
ある日のこと。
これって人間だけでなく
自然界のもの全てに共通することなんじゃない？
そう思ったんです。
そこから
ヒルは人間に忌み嫌われてはいるけれど
存在する意味があるはずなんじゃないの？
そんな風に考えるようになっていきました。
ただ、それでもヤマビルを受け入れられない私がいます。
そんな私に
「全ての存在には必ず生まれた意味がある」
と語る資格はないのではないか？
そう考えるようになったんです。
そうはいっても、やはり恐怖心は根強く
なかなか参加に踏み切れないでいました。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～神からの啓示
ヤマビル蛭蛭ミーティング参加に
どうしても踏み切れないままの私。
イベント開催直前のある日
畑作業中にヒルに出会いました。
今までこの場所では見たことがなかったヒル。
（畑の排水管のところ）
「こんなところにもヒルがいるんだ～」
「・・・ん？ヒル？」
「もしや、これはヒルイベントに参加しろということか？」
何かのメッセージに感じました。
「いやでも、子供が行かないと言ったらやめとこう」
だって気持ち悪いですし←本音
そこで、きっと嫌がるだろうと思いながら
7歳ムスメに話をしてみると・・・
行く行く～！
まさかの反応でした。
ヒルを怖がらない娘と
ヒルを恐れる母。
親が子どもの好奇心を踏みつぶすなんてできない・・・
親として子供の可能性を
閉ざすわけにはいかないじゃないですか。
子どもに背中を押され
主催者の方の後押しも手伝い
ついにヒルイベント参加を決めました。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～未知の生物に挑む！
私にとっては参加する時点で挑戦でした。
そして迎えた
ヤマビル蛭蛭ミーティング当日
イベント自体は2日間行われますが
初心者向けと聞いていた
1日目だけ参加することにしました。
1日目の開催場所は「持倉鉱山跡」です。
2022年に推薦産業遺産に選ばれたところです。
始めにヤマビルのレクチャーから始まります。
【せっかくだからヒル豆知識講座】
・ヒルは表面に傷をつけてにじみ出た血を吸うよ
蚊のように刺したりはしないよ
・吸われても痛みはないよ
→くっついていても気づかないことが多いんだ
・血はしばらく止まらないよ
→絆創膏を張れば血が服に着くのを防げるよ
・足元からのぼってくるから
時々足元を確認すると見つけやすいよ
・2.5％以上の濃度の塩水でヒル除けになるよ
・上着は中にインすることで
服の中にまでヒルが侵入することを防げるよ
長袖、長ズボン、長靴そして上着はイン。
さらに帽子に首タオルまでやれば
ヤマビルが襲ってきても防御は完璧なはず。
そして
ヒルに遭遇したときはこちらを使います。
ピンセットとプラケースです！
直接触らなくても良いのでこれなら大丈夫そうです。
主催の阿賀まちづくり株式会社
堀口さんによると
（以降ヒル先輩）
道が大分整備されてきたので
昨年よりヒルがかなり少なくなっています。
もしかしたら出会えないかもしれないんですが
せっかく参加してもらったので
出会えるよう頑張りましょう。
とのこと。
「あまりヒルがいない」
この言葉に内心ほっとしていました。
参加を決めたものの
正直、ヒルに会うのが怖かったんです。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～衝撃のヤマビル登場シーン
「乾燥しているところにヤマビルはいない」
ということで最初の道は何事もなく通過。
ですがここから進んでいくと
途中で道がパタッとなくなりました。
草がボウボウに生える獣道に変化したんです。
ということはつまり
いよいよヒル戦がスタートです。
戦の始まりじゃぁ～
「今年はヒルが少ないから出会えるかわからない」
この言葉がグルグル頭の中を回っています。
ヤマビルに会いに来たはずなのに
こっそり出会えないことを願っている私。
インドア派の本音がポロリ
しばらく進んだところでヒル先輩から
ちょっと確認しますか
ヒル確認タイムのお知らせです。
ここで私の前を歩いていた参加者さんを見ますと
足にヤマビルがくっついていました。
女性「あぁ、くっついてますね」
本人はいたって冷静な反応。
え～！なんでそんなに冷静なの！？
私は他人事ながら気が気ではありません。
（あんな風にいつの間にかくっついてくるんだ。）
（ヤマビルって怖すぎる）
まさか！私にもついてたりする？
怖くなったので足元からずっと上半身まで
ヤマビルがついていないか
くまなくチェックしていきます。
見える部分は大丈夫そうです。
は～よかった～
次に手でささっと首回りを確認。
タオルを巻いているせいか首回りも大丈夫そうです。
ほっと一安心。
セーフ！
念のため顔周りもチェックした
そのときです。
・・・
・・・
むにゅ💖
・・・
・・・
何かが手に触れました。
？？？？？
ちょっと冷たくて
柔らかくてぬめっとしている何か。
場所は 口元5センチ斜め下の辺り。
私のあごに何かがいる！？
心臓の音が高鳴ります。
ドクンドクン
今年はヒルが少ないと言っていたし
まさかそんなことって・・・
ドクンドクン
いや、でもむにゅっとしたよね？
ドクドクドクドク
いやがおうにも高まる鼓動。
恐る恐る聞いてみます。
「ここに何かいるんですけど・・・まさかヒルじゃないですよね？？」
そうじゃないと言って～～～
ヒル先輩「あぁ、ヤマビルですね」
ギャーーーーーーーーーーー
人生初のヤマビルが
まさか顔にくっついているなんて！！
赤ランプ点滅
緊急信号発令
無理無理無理無理ーーーーー
テンパる私を横目にヒル先輩は慣れた手つきで
ヤマビルをひょいっと取って
手に乗せて見せてくれたのでした。
ヒル先輩により
私の身に降りかかった危機は回避されました。
しかし私にとっては ”人生初ヤマビル ON 顔面”
唇の5センチ先ってことは
もし気づくのが遅かったら
マジでキスしてたんじゃない？？
つまり
『マジでキスする5秒前事件』ってこと？
まさかこんなことになるなんて・・・
これ完全にネタじゃないですか～！
（そしてネタにしているけども）
手や足からスタートならまだしも
顔スタートだなんて
ヤマビルの洗礼をしかと受けた私だったのでした。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～ヤマビルを克服せよ
一発目にガツンとやられた私は
これ以上の悲劇に会うまいと
慎重に慎重に歩を進めます。
これ以上ヤマビルに襲われたくない！
という必死な気持ちで
鬼の形相のヤマビルハンターと化したのでした。
最終的に
私が2匹、息子が5匹、夫が5匹、娘が1匹
ヒル捕獲に成功。
一人も犠牲者も出さず無事に帰還しました。ビシッ
最後に残りヒルが体についていないか
しっかりと確認し
人生初のヤマビル体験が終了。
ようやく終わった・・・ホッ
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～イベント後
初めてヤマビルと出会った私。
今のヤマビル度はどうなっているかと言いますと
・・・
・・・
やっぱりまだ怖いのよね
でも、当初の未知の恐怖レベルよりは
断然緩和されました。
初洗礼は衝撃的でしたが
諸先輩方の姿を通じて
思ったより怖いものでもないのかな？
という印象に変わっていました。
ぜひ諸先輩の有志を動画でご覧ください。
阿賀町ヤマビル蛭蛭ミーティング～ヤマビルが好きになる動画
ヤマビルが好きになるかもしれない
動画はこちらです。（短い動画です）
１．ヤマビルを平気で手に乗せている先輩（0：41）
https://youtu.be/0mKsmLWgwvE
２．余裕で血を吸わせている様子（別の参加者さん動画です）（8：12）
https://youtu.be/gBMIzVtCcRs
３．採集したヤマビルたちのダンス（0：28）
https://youtu.be/BKln5maH-TE
動画を見ていただくと様子が分かるかと思うんですが
確かに動きは尺取虫みたいに
ひょこひょこしていて
かわいいと言えばかわいいかもしれない。
そんな気持ちにもなっています。
ヤマビル＝怖い
という先入観で見ていたときとは違う視線
に変わっている実感があるんですよね。
知らないからとただ忌み嫌うのではなく
ちゃんと知って正しく付き合えること
そういう道を模索できてこそ
本当の生物多様性の時代と言えるのかな
なんて今回の件を通じて考えました。
そして私の器も少しは大きくなったかな？なんて。
次回はレベルアップして
「ヒルに血を吸わせてみる」
を目標に来年を待ちたいと思います。
やば、つい宣言しちゃった
さぁ、ヤマビル未経験の方は
一度ヒル先輩の元で
正しいヒルとの付き合い方学んでみませんか？笑
さて今日は
インドア派のアラフォーママが
人生初のヤマビルに挑んだ話
をお送りしました。
あなたの苦手なものは何ですか？
それって絶対にダメ？
別の見方はできませんか？
考えるきっかけになったら嬉しいです。
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